貿易ニュース 2月2008年 

 
27/02/08 輸入豚肉を豪産と表示した大手ハム・ベーコンメーカーを捜査
27/02/08 2007年豪産ラムの輸出額が過去最高
27/02/08 ホールデンとフォードが最下位 − 豪消費者満足度調査
27/02/08 ミナミマグロ輸出ライセンスを2年間延長 − 連邦政府環境省
27/02/08 乳業大手フォンテラ社が株式上場計画を断念
27/02/08 家電すべてに消費電力効率評価システム導入計画、プラズマTVも
20/02/08 台湾がオーストラリア産野菜の一部輸入禁止を検討
20/02/08 中国に乾牧草を試験的に輸出 − 南オーストラリア州
20/02/08 ニュージーランドの原乳生産量が30%減少
20/02/08 スウェーデンの大手衣料小売業者が豪産ウールを購入停止
20/02/08 昨年の日本の牛肉輸入量は増加、しかし豪産牛肉は減少
20/02/08 馬インフルエンザの安全宣言を発表−ニューサウスウェールズ州
13/02/08 1月も新車販売台数は過去最高 − ニュージーランド
13/02/08 グルーパー(ハタ)の養殖を開始 − クイーンズランド州
13/02/08 農家が協力してわさび栽培 − タスマニア州
13/02/08 遺伝子組換え作物禁止措置を継続 − 南オーストラリア州
13/02/08 アデレードの現地生産工場の閉鎖を正式に発表 − 豪三菱自動車
13/02/08 世界のオーガニック輸出市場に中国が勢力を増す
06/02/08 SA州の車体組み立て工場を3月で閉鎖 − 豪三菱自動車
06/02/08 QLD州の大雨による洪水の被害額は1.5億ドル以上
06/02/08 12月のオーストラリアの原乳生産量が減少
06/02/08 日本、香港などが豪産馬の輸入を再開 − 馬インフルエンザ問題
06/02/08 昨年度の豪州産ワインの販売量は増えたが、生産量は減少
06/02/08 アルパカの肉を食用として販売

                                                                   

02月27日2008年 輸入豚肉を豪産と表示した大手ハム・ベーコンメーカーを捜査
  豪大手ハム・ベーコンメーカーのプリモ・ミート・グループが、デンマークとカナダから輸入した豚肉をオーストラリア産とラベルに表示した疑いでニューサウスウェールズ州当局から捜査を受けている。 州政府のイアン・マクドナルド第一産業相の広報担当は、プリモ社に対し豚肉の産地偽装の疑いで捜査が行なわれいることを認め、「プリモ社は自主的に疑いのある製品を回収しており、捜査も引き続き行なわれる」と話した。 政府の諮問機関である生産性委員会(Productivity Commission)が輸入豚肉に関しての最終報告書を来月提出することなっており、今回の捜査はこの前に行なわれた。 2002年から豚肉の輸入量が48%増加しており、国内の豚肉生産量は昨年度だけでも26%減少している。 全国的な養豚業者の団体であるAustralian Pork Limitedによると、国内の養豚業界は1週間に259万ドルの損失が出ているとしている。 生産性委員会の事前調査では、国内生産者の経営が急速に悪化したのは、安い輸入豚肉のためではなく、国内の飼料価格の高騰に原因があるとしている。 しかし、国内の生産者たちは、「飼料価格の高騰は世界的な現象で、オーストラリア国内の豚肉産業が崩壊しているのは、アメリカ、カナダ、デンマーク政府が自国の養豚業者に多額の援助金を支給しており、それらの国からの安い輸入豚肉が原因である」と反論している。 (Source: SMH, 20/02/08 "Smallgoods firm accused of labelling foreign pork as Australian")
02月27日2008年 2007年の豪産ラムの輸出額が過去最高
  2007年の豪産ラムの輸出量が記録的なものになり、輸出額も前年より4%増えて8億2,300万豪ドル(FOB価格)となって、豪ドル高にもかかわらず過去最高となった。 輸出需要が高まり、またそれに対応するために生産も増えたために、2000年以来豪産ラムの輸出額は84%増加している。 最大の輸出先国アメリカへの2007年の輸出額は3%増えて3億2,900万豪ドルとなり、輸出全体の40%を占めている。 中東向け輸出も25%伸びて9,300万豪ドルとなり、特にアラブ首長国連邦へは20%増えて5,600万豪ドルとなった。 しかし、EU向けは3%減って8,300万豪ドルに、日本向けは32%減って5,600万豪ドルとなった。 好調なラムと比べて、2007年のマトンの輸出は11%減って4億3,400万豪ドルとなった。 中東向けは6%増えて1億3,600万豪ドルとなったが、アメリカ向けは4,500万豪ドルで11%減、EU向けは4,000万豪ドルで13%減となった。 (Source: MLA, 13/02/08 "Record lamb export values in 2007")
02月27日2008年 ホールデンとフォードが最下位 − 豪消費者満足度調査
  オーストラリアの自動車購入者に対する満足度調査で、ホールデンとフォードが最下位にランクされる結果が出た。 この調査は国際基準の質問をもとに、製造後3年以内の自動車を購入した数千人の消費者に対し、JD Power Groupがオーストラリアで初めて行なった。 アンケートでは、自動車の品質、デザイン、走行性、信頼性などについての調査が行なわれた。 日本車のマツダ、トヨタ、ホンダがランクの上位に付け、ホールデンとフォードは、韓国のキアやヒュンダイより下位のそれぞれ9位、10位となった。 これに対し、ホールデンのジョン・リンゼイ広報担当は、「我々独自の詳細な調査方法があり、より包括的なものである。 我々はそれをもとに品質の改善に努めている。 多くの自動車を販売すると、いろいろな意見や感想を我々は聞いている。 今回の調査はたかが3,000人を対象にしたもので、これによってすべてを評価できる規模の調査ではない」と話した。 (Source: Australian, 23/02/08 "Holden, Ford at bottom of car survey")
02月27日2008年 ミナミマグロ輸出ライセンスを2年間延長 − 連邦政府環境省
  連邦政府のピーター・ギャレット環境相が、ミナミマグロの輸出ライセンスの2年間延長を許可した。 ミナミマグロの漁獲量は、1980年代に乱獲のために大幅に減少したことにより、保護委員会によって管理されている。 オーストラリアの年間漁獲割り当て枠は5,265トンで、そのほとんどが南オーストラリア州ポートリンカン沖で、漁業ライセンスを保持している漁師が漁獲している。 同環境相は、今回の輸出ライセンスの延長により、ミナミマグロの保護状況に影響を及ぼすものではないとの助言を得ているとしている。 (Source: ABC, 22/02/08 "Garrett extends blue fin tuna licences")
02月27日2008年 乳業大手フォンテラ社が株式上場計画を断念  

  11時間に及ぶ協議のあと、ニュージーランド大手乳業フォンテラ社の役員会が提案していた事業の一部を上場する計画が撤回となり、5月に予定されていた株主農家の投票が中止になった。 フォンテラ社の農家株主協会のブルー・レイド会長は、「株主である農家の人たちは、会社の支配力を投資家に委ねることに消極的であった。 投資家たちは自分たちへの最大の利益に興味があって、農家の利益を最大にすることにならないと懸念している。 そして、株主農家が生産する原乳をいくらで買い上げてくれるのかを非常に心配していた。 投資家たちは、農家への買い上げ価格より、投資利益を優先することになる」と話した。 (Source: ABC, 21/02/08 "Fonterra scraps public listing plans")

02月27日2008年 家電すべてに消費電力効率評価システム導入計画、プラズマTVも
  連邦政府のピーター・ギャレット環境相は昨日、「すべての家電は近々に、新しい10段階の星印によるエネルギー効率評価システム(Energy efficiency rating system)に適合しなければならない」と発表した。 消費電力が大きいプラズマ・テレビやコンピューターは、消費者が消費電力の効率が分かるような新しいラベルを貼付をしなければならない。 そして、3年に一度全国的に家庭エネルギー消費量の点検が実施される。 今回の変更は、これまであまり認識されていなかったエネルギー効率について、シロモノ家電業界の意識を変えるものになる。 すでに、海外で販売されている冷蔵庫、エアコン、食器洗い機などは9段階や10段階の評価システムのラベルが貼付されている。 この変更計画の詳細は、まだ明らかにされていないが、新しいラベルのデザインが決まれば、冷蔵庫やエアコンに対しては来年には始まるのではないかとの見方もある。 ギャレット環境相の広報担当は、「プラズマ・テレビやコンピューターへの強制的なラベルの貼付は来年4月からになる予定。、古いテレビの買い替えで、2004年から2014年の間に、プラズマ・テレビやLCDテレビの電力消費量が2倍になると予想されている」としている。 ビクトリア大学のアラン・ピアーズ教授は、「新しいエネルギー評価システムによって、消費者の購買の方法が変わってくる。 ショウルームで大きな冷蔵庫を見ると、必然的にこのエネルギー評価システムラベルをチェックするようになる。 企業にとっても、エネルギー効率の高い商品を販売することは、消費者に十分アピール出来ることになる」と話した。 (Source: SMH, 20/02/08 "That plasma telly is about to get an energy rating")
02月20日2008年 台湾がオーストラリア産野菜の一部輸入禁止を検討

  台湾がバイオセキュリティーに問題があるとして、一部のオーストラリア産野菜の輸入禁止を検討している。 検討されている野菜はジャガイモやタマネギなどの根菜類で、害虫の線虫(せんちゅう,Burrowing nematode)を運んでくる可能性があるためとしている。 西オーストラリア州のニンジン、南オーストラリア州のジャガイモ、タスマニア州のタマネギが影響を受けることになる。 業界団体”Ausveg”のエコノミストのイアン・ジェームス氏は、「オーストラリアは、この検討されている禁止措置に対して3週間以内に異議を申し立てることが出来る。 台湾側は、世界貿易機関(WTO)の規則に沿って植物検疫上の条件を厳しくしていくとしている。 しかし、我々は今回の措置が純粋に検疫上の問題なのか、それともオーストラリアや野菜輸出に対する貿易障害を作ろうとしているのかを確認できず困惑している」と語った。 (Source: ABC, 19/02/08 "Taiwan to block Aussie vegies")

02月20日2008年 中国に乾牧草を試験的に輸出 − 南オーストラリア州

  南オーストラリア州から乾牧草が初めて試験的に中国に輸出された。 大手乾牧草輸出企業のBalco社は、マーケット調査のために26トンの乾牧草を中国の農家に出荷した。 同社のマーケッティング・ダイレクターのマレー・スミス氏は、「中国は質の良い乾牧草の供給源を探している。 彼らの問題は、質の良い乾牧草を輸入する際に、中国の近隣諸国からの陸上輸送費が高いことである。 オーストラリアからの海上輸送費は、モンゴルからの陸上輸送費より若干安くなっている」と語った。 (Source: ABC, 07/02/08 "SA exports hay to China")

02月20日2008年 ニュージーランドの原乳生産量が30%減少 

  干ばつにより、ニュージーランドの原乳生産量が30%減少していることが分かった。 通常、ニュージーランドの酪農地帯には2週間に1回くらいの雨が降るが、今回は昨年11月から満足する雨が降っていない。 気象庁の予報によると、同国最大の酪農地域であるワイカト(Waikato)には4月まで十分な雨が見込めないとしている。 農家のニール・バチュップ氏は、所有している乳牛の3分の1はすでに処分しており、「もし引き続き雨が降らなかったら、ワイカトの農家すべてが搾乳を行なえなくなり、設備の手入れや来年に向けた準備にも力が入らなくなる。 その結果、来年の生産にも影響してくる」と話した。 農業金融機関ラボバンクの酪農アナリストのティム・ハント氏は、「ニュージーランドの干ばつは、この数ヶ月間下がっている国際的な酪農製品の価格の安定化に役立つ。 干ばつによるニュージーランドの酪農製品の輸出の減少は、明らかにほかの輸出国にとって好機となり、最近の価格の下落に歯止めが掛かるが、短期的には価格がすぐに上がることはないだろう」と話した。 (Source: ABC, 18/02/08 " New Zealand dairy production to drop 30 per cent")

02月20日2008年 スウェーデンの大手衣料小売業が豪産ウールを購入停止

  世界大手の衣料小売業者が、アメリカの動物保護団体からの圧力により、オーストラリア産のウールを購入しないことを決めた。 動物愛護団体People for EthicalTreatment of Animals(PETA)が、オーストラリアの羊毛業界が、2010年までに羊のミュールシング廃止を約束していたにもかかわらず撤回したことに抗議した事を受けて、世界28ヶ国に1,500店舗を持つスウェーデンのH&M社は、オーストラリア産ウールをほかの国のウールに変更することになった。 ミュールジングというのは、羊の皮膚のしわが尿や水分を吸い、ハエが卵を産みつけたり、孵化したうじ虫が生きた羊に害を与えることを予防するために、尻尾と肛門のまわりの皮膚を鎮痛剤などは使わずに削ぎ切る作業である。 PETAのイングリッド・ニューカーク会長は、「世界的なミュールシング廃止活動に参加したH&M社に賛辞を送りたい。 今回の決定は、オーストラリアのウール業界での羊へのミュールシングやほかの虐待がなくなる日が早期に実現できることに役立つ」と話した。 PETAとオーストラリアのウール業界は、ミュールシングや中東への生体羊輸出に関して過去5年間法廷闘争などで戦っている。 (Source: AAP, 16/02/08 "Swedish company bans Australian Wool")

02月20日2008年 昨年の日本の牛肉輸入量は増加、しかし豪産牛肉は減少
  日本が2007年に海外から輸入した牛肉は47万3,668トンとなり前年より3%増加した。 しかし、オーストラリアからの輸入は前年より3%減り39万3,838トンとなり、日本の輸入全体の83%となった。 輸入羊肉は前年より32%減少して2万2,455トンとなり、オーストラリアからは前年より19%減って1万5,601トンで輸入全体の69%を占めている。 日本へのアメリカ産牛肉は、2006年は7,321トンであったのが、昨年は3万4,148トンとなり、輸入全体の7%を占めた。 アメリカ政府は2003年のBSE発生以来低迷しているマーケットシェアーを回復するために、現在の「生後21ヶ月以内の牛肉に限る」とした輸入制限を撤廃するために、今年は日本政府に圧力をかけていく模様である。 日本はニュージーランド産牛肉を昨年3万3,710トン輸入したが、前年よりは11%減少している。 羊肉については、北海道からのマトンの需要は高く、ラムも人気が出てきているが、オーストラリアでの干ばつによる減産や価格が高値になることになり、2008年の豪産羊肉の日本への輸出量は前年より23%減って1万2,000トンになる見込みである。 (Source: MLA, 08/02/08 "Japan’s imports from Australia slide in 2007")
02月20日2008年 馬インフルエンザの安全宣言を発表−ニューサウスウェールズ州

  ニューサウスウェールズ州政府は、同州のすべての馬の施設に対して馬インフィルエンザの安全宣言が出された。 昨年8月に発生し、ピーク時には4万1,000頭以上の馬がインフルエンザに感染した。 ニューサウスウェールズ州政府のイアン・マクドナルド第一産業相は、「州政府による、インフルエンザの封じ込め政策と予防接種プログラムが功を奏した。 我々は根絶したと信じているが、しかし隠れたところでの発生などの漏れがないかを確認するために、今後も検査を続けていく。 世界の条約に従い、馬インフルエンザが全滅したとの証拠が得られるまで予防措置を行なっていく」と話した。 (Source: ABC, 14/02/08 "NSW declared EI free")

02月13日2008年 1月も新車販売台数は過去最高 − ニュージーランド

  1月もニュージーランドの新車販売台数は過去最多となった。 乗用車は7,543台、商用車は1,856台となり、2007年1月と比べてそれぞれ11%、9%増加した。 ニュージーランド自動車協会(MIA)のペリー・ケアCEOは、「年のスタートとしてなんと素晴らしい数字であろう。 1月だけが好調ではなく、昨年の終わりの好調に続いてである。 新車業界は輸入中古車が優勢だった1990年代から、安定した価格と下取り価格の高さで攻勢を強めてきた。 その結果、新車販売台数が伸び、輸入中古車の販売台数は下向きとなった」と話した。 1月のメーカー別の乗用車と商用車を合わせた販売台数は、2位のホールデンを大きくリードしてトヨタが1位となり、3位はフォードで、マツダが4位となった。 乗用車だけを見るとスズキが4位となっている。 モデル別では、トヨタ”カローラ”が2位のホールデン”コモドア”を200台上回り1位となった。 (Source: MIA, 04/02/08 "New vehicle sales surge to all-time January record")

02月13日2008年 グルーパー(ハタ)の養殖を開始 − クイーンズランド州
  クイーンズランド州Weipa地区で15匹のグルーパー(ハタ)が獲られ、これらを種親として新しい養殖プロジェクトが開始された。 それらのグルーパーは、ケアンズにあるNorthern Fisheries Centre (NFC)で飼育され、適正な水質が確保できれば半年で3キロまで成長する。 グルーパーは南東アジアで食用として人気が高く、養殖事業としては最適な魚である。 養殖し孵化した幼魚は、グルーパーを代替商品と考えているエビ養殖業者やクイーンズランド州の漁業関係者に提供される。 (Source: North Queensland Register, 17/1/08 "Grouper to be farmed")
02月13日2008年 農家が協力してわさび栽培 − タスマニア州

  日本のわさびが供給不足となり、レストランのオーナーたちは確保に苦労している。 わさびの地下茎はおろしてペースト状にし刺身や寿司に使い、茎、葉、花も食べることが出来る。 タスマニア州の農家たちは、資金を出し合って会社をつくり、顧客に安定したわさびが供給出来るように生産を試みている。 Shima Wasabi社のメリナ・パーカー氏は、「ひとりで実行することは非常に困難である。 わさびが生長するのに2年かかる、安定した供給をするには計画的な栽培が必要になる。 それを行なうために、いくつかの農家たちが協力することが欠かせない」と語った。 (Source: ABC, 08/02/08 "Wasabi shortage hits restaurants")

02月13日2008年 遺伝子組換え作物禁止措置を継続 − 南オーストラリア州
  南オーストラリア州政府は、「世界の食品やワイン市場へのイメージは大切で、実際の商業上でも重要である。 南オーストラリア州は、市場の動きに従い、清潔で環境に優しい『クリーン&グリーン』のイメージを保つために、遺伝子組換え作物の禁止措置を今後も継続していく」と発表した。 マイク・ラン首相は、「我々の内閣は諮問機関の答申とは逆に、現在の遺伝子組換え操作を行なったカノーラの禁止措置を4月以降も継続していく。 これにより、南オーストラリア州での慣行栽培や有機栽培での作物について、国内・国外への取引に影響はない。 遺伝子組換え作物諮問機関は、カンガルー島を除く南オーストラリア州全土の禁止措置の解除を答申してきたが、内閣はいくつかのマーケット状況により、現在の措置の継続が必要であると判断した。それは、
* 大手スーパー「フードランド」が、自社ブランド製品のすべてに遺伝子組換え作物を使わないことを決定した。
* 日本の食肉輸入業者が、遺伝子組換え操作を行なった穀物を餌とした食肉を購入しないと断言した。
* 農林漁業省豪州農業資源局(ABARE)の見通しでは、今シーズンのいくつかのマーケットで遺伝子組換えをしないカノーラの価格が上昇するとしている。
これにより、我々の判断は妥当と考える」と話した。 (Source: LLDCN, 08/02/08 "South Australia sees value in staying GM-free")
02月13日2008年 アデレードの現地生産工場の閉鎖を正式に発表 − 豪三菱自動車
  三菱自動車オーストラリアはプレスリリースにおいて、オーストラリア市場で販売する自動車をすべて海外からの輸入車に変更する戦略を明らかにし、大型車”308”の現地生産を正式に断念することを発表した。 なお、三菱自動車の販売活動、ディーラーとの関係、サービス、部品やアクセサリーの提供については今後も以前と同様に継続していく。  2月5日、三菱自動車オーストラリア(MMAL)と日本の本社の三菱自動車工業(MMC)は、アデレードにある大型車の”308”を生産しているトーンスレイ工場を閉鎖すると発表していた。 この決定による、ほかの自動車製品への影響はないとしている。 MMALのロバート・マクエニリー社長は、「現地生産の打ち切りを決定したとしても、我々はオーストラリア市場での成長に焦点を当てていく。 三菱ブランドにとって、オーストラリアは世界で第5番目の販売台数があり重要なマーケットである。 過去12ヶ月間に、海外から輸入された乗用車、軽商用車、SUV(スポーツ多目的車)などにより20.7%の販売が増え、販売台数が6万6,000台となり、マーケットシェアーも 6.2%となっている。 しかし、大型車の販売が不振で、「”308”の現地生産については、親会社のMMCとこの数年間協議してきたが、今回閉鎖をすることに決定した。 現地生産に関しては、連邦政府から輸入関税の優遇や自動車産業競争力強化投資スキーム (Automobile Competitiveness and Investment Scheme: ACIS) により援助をして貰ってきた。 ”308”の開発援助金として2002年に南オーストラリア州政府から交付された3,500万ドルについては、今回の閉鎖により、同政府に返還することにする。 今後は、年間販売額の90%を占めて競争力のある車種、ランサー、コルト、グランディス、パジェロ、アウトランダー、トリトン、エクスプレス・バンを中心に、また新しい車種も含めてオーストラリア市場での、長期に渡る存在感を発揮し、更なる成長を目指していく」と語った。 (Source: MMAL Press Release, "Mitsubishi Motors to pursue full import strategy for Australia")
02月13日2008年 世界のオーガニック輸出市場に中国が勢力を増す

  世界のオーガニック製品の輸出マーケットに、今後中国が急速に勢力を伸ばし、より競争が激化することになる。 Australian National Universityのジョン・ポウル研究者は、「オーガニック製品の価格は将来大幅に下がってくるように思える。 これにより、オーストラリアで昔からのやり方で行なっている農家が一番大きく影響を受けることになる。 中国はオーガニック食品をオーストラリアが今まで農薬を使用して生産してきた食品より安い価格で生産することが出来る。 もし、中国が本格的にオーガニック農業に取り組めば、これはオーストラリアにとって大きな脅威となり、今オーストラリアは真剣に、このことを考える時期に来ている。 なぜ、オーストラリアは農薬を使った農業に固執するのか、中国はすでに違う方向に向かって行こうとしているのに」と指摘した。(Source: ABC, 31/01/08 "China competes in organic produce market")

02月06日2008年 SA州の車体組み立て工場を3月で閉鎖 − 豪三菱自動車
  「アデレードにある三菱自動車オーストラリアの車体組み立て工場が3月末に閉鎖になる」とオーストラリア製造業労働者組合 (AMWU)のジョン・カミロ氏が語った。 同氏によると、三菱自動車オーストラリアのロブ・マクエニリー社長が、2月5日にトンスレイ・パーク工場の従業員に対し、この決定を伝えたとされる。 約1,000人の従業員は解雇され、退職金や有給休暇の買取りの支払いを受けることになる。 また、従業員たちは今週は有給の休みを与えられ、来週月曜日から職場に戻る。 カミロ氏は、マクエニリー社長が従業員たちに大変感傷的に事態を説明し、ほんの1時間前に本社である日本の三菱自工がトンスレイ・パーク工場の閉鎖を発表したことを伝えた、としている。 (Source: AAP, 05/02/08 "Mitsubishi to close SA plant in March")
02月06日2008年 QLD州の大雨による洪水の被害額は1.5億ドル以上
  クイーンズランド州政府の試算では、40日間にわたる大雨と洪水で、クイーンズランド州の被害額が1億5,000万ドル以上になることが明らかになった。 Charleville地区とEmerald地区の被害額が、農作物の3,900万ドルと農場設備の4,600万ドルを合わせて、8,500万ドルとなっている。 そのほかの被害額としては、穀物が2,200万ドル、綿花が1,400万ドル、4,000頭の牛が被害にあい2,000万ドルなどとなっている。 二ール・ロバーツ危機管理相は、「石炭などの鉱山業にも影響が出ており、業界の試算では10億ドルまでになるとしている。 観光業にも影響が出ており、道路や橋の被害も今のところ5,900万ドルに達している」と話した。 ブリスベンやゴールドコーストなどのクイーンズランド州南東部では引き続き洪水が続いており、今回の被害額が増加していくのは必至である。(Source: LLDCN, 05/02/08 "Flooding losses of more than $150m as rain continues ")
02月06日2008年 12月のオーストラリアの原乳生産量が減少
  厳しい気象状況により、オーストラリアの乳牛の頭数が過去5年間で最低となり、昨年12月も原乳の生産量が減少した。 12月のオーストラリア全体の原乳生産量は、前年同月と比べて3.5%減少し、すべての州で減産になっている。 オーストラリア最大の原乳生産州であるビクトリア州も3.3%の減産となったが、減産になったのは特に州北部で、ギップスランド地区は前年と同じ、南西部は逆に5.4%増えている。 ニューサウスウェールズ州も昨年12月の生産量は前年同月比で0.8%減っており、内陸中央部と南部は減産となったが、北部沿岸は4.3%増えている。 しかし、オーストラリアのほとんどの地区の酪農家は、原乳の生産量を拡大するために、乳牛の数を増やしていく計画がある。 (Source: Stock & Land, 30/01/08 "Milk production still falling")
02月06日2008年 日本、香港などが豪産馬の輸入を再開 − 馬インフルエンザ問題
  オーストラリアの馬の輸出について、海外の一部の輸入国が輸入再開の許可を出した。 オーストラリアのアンディー・キャロル主席獣医務官は、「馬のインフルエンザの発生によって、多くの国が、オーストラリアからの馬の輸入を一時停止してきた。 しかし、オーストラリアでの懸命な馬インフルエンザ撲滅計画の成果があらわれ、今回、日本、香港、マカオが輸入再開に同意し、シンガポールとアラブ首長国連邦とも再開に向けた協議を行なっており、オーストラリアの馬の輸出業者にとって朗報となった」と話した。 豪農林水産省に属し、輸入動植物の検査制度を統括するBiosecurity Australiaは今週、Biosecurity New Zealandと馬の輸入条件を含めた動物検疫問題を協議する。 (Source: Parliament of Australia House News, 01/02/08 "Good news for Aust horse exports")
02月06日2008年 昨年度の豪州産ワインの販売量は増えたが、生産量は減少
  オーストラリア統計局(ABS)の発表によると、昨年度(7月2006年-6月2007年)のオーストラリア産ワインの生産量は減少したが、国内販売が4%、輸出が9%伸びたとしている。 昨年度のワイン生産量は9億7,800万リットルで前年度より32%減少したが、輸出は増えて7億8,700万リットルとなり輸出額が29億ドルとなった。 また昨年度ワインに加工されたブドウが140万トンで、前年度より50万トン少なくなっている。 昨年度の時点で、オーストラリアには8,041箇所のブドウ園があって、その30%が南オーストラリア州にあり、全オーストラリアの43%のワインを生産している。 (Source: AAP, 29/01/08 "Wine sales grow as output slips")
02月06日2008年 アルパカの肉を食用として販売

  アルパカはその羊毛で有名だか、この度アルパカの肉を食用として販売する会社が出てきた。 南オーストラリア州にあるLa Viande社のスティーブ・リドウト取締役は、「現在のところ需要は少ないが、我々はこれから宣伝していく。 すでに卸業者2社と独占的な契約があり、それらの営業担当がサンプルをもって販売活動に励んでくれることを望んでいる」と話した。 また、南オーストラリア州のアルパカを大量に購入しているメルボルンのEP Cambridge Alpacas社のルーク・フィッツジェラルド氏は、「オーストラリアではアルパカの肉は有名ではないが、アルパカの原産地である南アメリカではよく食べられている。 我々は8ヶ月前から、特定のレストランやいくつかの肉屋を通して、アルパカ肉のマーケットに参入してきた。 アルパカ肉自体は、鹿の肉のような独特の匂いが少しある。 どのようなものかを表現するのは難しいが、そんなに柔らかくはなく、甘くもなく、肉汁が多いほうではない。 脂肪分が多くないから、調理をしすぎると固くなる」と話した。 (Source: ABC, 31/01/08 "Alpacas on the menu")